週刊真木よう子

第4話「中野の友人」


いや、山下敦弘監督といましろたかし原作の相性は抜群ですなあ。
この希薄なんだか濃密なんだかよく分からない空気は、まさにこの2人の組み合わせならでは。


今回、これまでの全面に押し出した濃厚な女っぷりとは打って変わって、中性的なキャラクターを自然体で演じている真木よう子が、とても良いです。
引きばっかりで寄り少ないし、実質脇役なんだけれど、電話している横顔の一瞬とか、最後の最後にさりげなく炸裂させるささやかな「奇跡」とか、最小限の描写で最大限の魅力をちゃんと描き出している山下監督も巧いなあ、と。


とはいえ、やはり今回は実質『週刊井口昇』。
一心不乱、汗だくでピンボールに打ち興じる姿は、ジャック・ニコルソンダニエル・デイ=ルイスを彷佛とさせる、というのは言い過ぎですかね?
ともかく出ずっぱりの主役として、その鬱陶しくも素晴らしい存在感をたっぷりと堪能できる、これは役者・井口昇の代表作ではないかしら?


今のところ、この話だけはDVD欲しいなあ。