2007-01-01から1年間の記事一覧

ボーン・アルティメイタム

愛もなく、なぜ造った。 現代スパイ映画の新たな領域を開拓し、アクション映画の最高到達点を1作ごとに更新してきたジェイソン・ボーン・シリーズが、トリロジー(三部作)としてこれ以上ないほど見事に完結。 とにかく面白い映画を観たいんだ!という人な…

ストレンヂア 無皇刃譚

あいにく本日、漂泊者 戦乱の世。天涯孤独の少年・仔太郎は、ある理不尽な運命から逃れるべく、愛犬・飛丸と旅を続けていた。彼を追うのは、大陸から渡ってきた金髪碧眼の剣士・羅狼が率いる凶悪な武装集団。仔太郎はふとした成りゆきから危機を救われた浪人…

スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ

やっぱり紅白合戦のトリはサブちゃんじゃなきゃ 三池崇史監督が送る全編英語台詞、オールスターキャストによる、何かと話題の和製西部劇大作。 というか観れば誰もが思う通り、まんま新春スターかくし芸大会の英語劇なのだが、そもそも三池作品は常にかくし…

グラインドハウス U.S.A.バージョン

風にころがる映画もあった いつの頃からだろうか、映画館に出かけるのが億劫になってきたのは。 「やっぱり映画は映画館で観なきゃ」と封切り館と名画座をハシゴし、話題作には先行オールナイトか初日に駆けつけ、内容が無いような薄っぺらいパンフレットを…

スネーク・フライト

ヘビがジャンボでやってくる 『スネーク・フライト』は原題(Snakes on a Plane)通り、旅客機にヘビが溢れかえって大騒ぎという、もう本当にただそれだけの、潔いにもほどがある見事なまでのB級映画だ。 「ちょっと話が馬鹿馬鹿しすぎやしないか?」「でも…

隠された記憶

メタ映画への誘い ミステリ小説の手法のひとつに「叙述トリック」というものがある。物理的・心理的なトリックではなく、人称や文体といった文章の記述に潜ませた仕掛けで読者のミスリードを誘う手法だ。『隠された記憶』には映像による叙述トリックが全編に…

学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD

ハイスクールはゾンビテリア 「巨人・大鵬・卵焼き」。かつての高度経済成長期を象徴する言葉としてしばし引き合いに出される男の子の三大好物だが、時代は流れ、そして変わった。 今どきの男の子の三大好物といえば、何といっても「死人・鉄砲・あまっ子達…

ホステル

性界の車窓から セックスとドラッグを求めて気の向くままにヨーロッパを旅するボンクラ3人組。「そこに行けばどんな(エロい)夢もかなうというよ」。そんな「地球の歩き方」には載っていない情報をアムステルダムで聞きつけ、足取りも軽くスロバキアの田舎…

ハッスル&フロウ

メンフィスの負け犬 勝ち組か負け組か問われたら、自信満々、でも涙目で「負け組でーす!」と吠えまくるような俺なので、負け犬が再起を誓って絶望的な戦いに挑むような映画は大好物だ。 俺はメンフィス生まれヒップホップ育ち ダメそうな奴はだいたい友達 …

「シネパカ」再始動

(関係者の間のみで)伝説の映画ミニコミ(と言い張って譲らない)「シネパカ」が、ブログ版として再始動しています。 http://d.hatena.ne.jp/CINE-PAKA/ 編集長の(白)1人でページビューを増やしまくっているそうなので、お暇な方は人助けと思って見に行…